システムの信頼性に関する計算問題は、公式さえ覚えていれば得点源になる分野。基本情報技術者試験で繰り返し出題される稼働率計算の型を、図解と具体例つきで整理する。

直列接続の稼働率

2つの装置が直列につながっているシステムでは、両方が同時に動いていないと全体が動作しない。

A B

A→Bの順に処理が通る。どちらか片方でも止まれば全体が止まる

直列の稼働率

A × B

1つでも壊れると全体が止まる構成、と覚えておくと式の意味を忘れにくい。

並列接続の稼働率

2つの装置が並列(どちらか一方が動いていればよい)構成の場合は、「両方とも止まっている確率」を1から引いて求める。

A B

AとBのどちらかが動いていれば、全体は止まらない

並列の稼働率

1-(1-A)(1-B)

「両方壊れる確率」を先に考えるのがポイント。直列と混同しやすいので、式の形をセットで覚えておく。

具体例で計算してみる

装置Aの稼働率90%、装置Bの稼働率80%だとして、直列と並列でどれくらい差が出るか比べてみる。

構成計算式稼働率
直列0.9 × 0.872%
並列1-(1-0.9)(1-0.8)98%
同じ2台でも、つなぎ方を並列に変えるだけで稼働率は72%→98%まで跳ね上がる。「冗長化」が信頼性の話でよく出てくる理由はここにある。

直列と並列が混ざった構成の解き方

複合構成の問題は、一度にすべてを計算しようとせず、並列部分を先にひとまとめの稼働率として計算し、その結果を直列の式に代入する、という2段階に分けて解くのが確実。図の中でどこが直列で、どこが並列かを丸で囲んで整理してから計算に入る。

MTBFとMTTRからの稼働率

稼働率は「平均故障間隔(MTBF)」と「平均修理時間(MTTR)」から求めることもできる。

MTBF・MTTRからの稼働率

MTBF ÷ (MTBF + MTTR)

稼働している時間の割合を求めている、という意味を理解しておけば、単位を揃え忘れるミスを防げる。

稼働率の計算は小数点の掛け算が続くため、桁を間違えやすいのが最大の落とし穴。0.9のような小数のまま計算せず、90%や9/10のように扱いやすい形に統一し、選択肢の桁数と自分の答えの桁数が合っているか最後に確認するだけで、ケアレスミスは大きく減る。

まとめ:覚えておく式

  • 直列は A × B(1つでも止まれば全体停止)
  • 並列は 1-(1-A)(1-B)(両方止まって初めて停止)
  • 複合構成は並列部分を先にまとめてから直列式に代入
  • 稼働率は MTBF ÷ (MTBF + MTTR) でも求まる

丸暗記じゃなくて「なぜその式になるか」を1回理解しておくと、数値が変わっても応用が利く。式2つだけ、今日中に書けるようにしておこう。